今回は、熊本県認知症コールセンターで開かれている「男性介護者の集い」についてご紹介します。ブログをご覧の皆様は、認知症介護者のうち約3割の方が男性介護者であることをご存知ですか
ささえりあ金峰の担当圏域内にも、男性介護者の皆さんが日々の介護に励んでおられます。「男性介護者の集い」は、家族の会世話人の堀本さんや事務局のサポートのもと毎月第2水曜日の午前11時30分から午後2時まで、水道町の手取天満宮の近くにある熊本県認知症コールセンター(ステラビル2F)で美味しいお弁当を食べながら開かれています。出席されている皆さんは、奥様(高齢及び若年性)を介護されている方、お母様を介護されている方、長年介護を続けておられるベテラン介護者の方、残念ながら見送られた介護者・・・・介護の条件はそれぞれ違っても皆「男性介護者」の皆さんです
世話人の堀本さんです
認知症の介護はどんな方でも、戸惑いや不安、悩み苦しみでとても強い負担感を感じています。加えて男性介護者の方に、慣れない家事作業がその負担を増やしています
また、男性介護者の皆さんは熱心な方が多く、自分の疲れを省みず要介護者の要望にすべて応えようと完璧に介護をされます。そして、なかなか弱音を言われません。専門職に相談が少ないのも男性介護者の特徴です。
美味しそうなお弁当を皆で食べます
ひとすじの光を求めるように「つどい」に来られ介護の工夫ややり場のない気持ちを吐露したり、同じ立場や経験をしている仲間だからこそ理解できる介護者の気持ち・・・!
ブログをご覧の皆様の中で「男性で介護の事で悩んでいる」「誰かに相談したい」等お困りの方は是非、熊本県認知症コールセンターへお電話をしてみませんか
熊本県認知症コールセンター「ほっとコール」
096(355)1755
さーここ いーなここ
男性介護者を代表し、世話人の堀本様からこころ温まるエッセーを戴きましたのでご紹介します
ありがとうの心
認知症の人が増え続けています。厚労省の推計では、2012年に介護を必要とする認知症の人が300万人を突破し、65歳以上の10人に一人が認知症とのことです。
一方で、介護をする人は、これまで女性が多かったのですが、次第に男性介護者が増えて、3割を占めるようになったそうです。私もその中の一人です。
アルツハイマー型認知症の妻(74歳)を介護して10年になります。昨年1月、要介護5に認定され、今は歩くことも話すこともできません。日常生活に介助が必要です。3年前からデイサービスを利用しながら在宅で介護しています。
そんな妻から、家事を一切引き継いで4年になります。男性介護者には、介護に加えて慣れない家事の負担が重くのしかかてきます。洗濯は洗濯機がやってくれます。掃除も気にしなければ毎日しなくて済みます。しかし、食事作りは毎日3食欠かすことが出来ません。「今日は何にしようか?」とおかず作りに頭を痛める毎日です。たかだか4年位の家事で弱音を吐いたら、妻に申し訳ないと思います。妻は、この大変な家事を。子育てと私の看病(40歳から肝炎などで13回入院しました)をしながら50年も続けてくれました。すごいと思います。
「ありがとう!」「お母さんはすごいね!」これは、妻との会話の中で私がよく口にする言葉です。会話ができなくなった今でも、この言葉はかけ続けています。これからも、「ありがとうの心」を持ち続け、妻の笑顔が見られるな介護を続けて行こうと思います。